BLOG 2021.10.27
1.5拠点生活
平日は仕事や会いたい人にすぐ会える都会で暮らし、土日は自然と戯れリフレッシュしに田舎へ行く。
確かに都会にずっと居ると疲れるし、田舎にずっと居ると人恋しくなる。
”ずっと”というのはやはり良い部分が薄れていき悪い部分が色濃くなっていく。
そんな”ずっと”を解消したまさにいいとこ取りの都会と田舎の2拠点生活。
しかしそんな誰しもが憧れる生活スタイルであるのに、様々な理由で2拠点生活に踏み出せない人が多いのではないでしょうか?
そこでその内の1人である私が勝手に始めてみました。
2拠点の予行練習である1.5拠点生活。
都会に住んでたまに田舎っぽいことをしたり、田舎っぽいところに行ってみたりして徐々に2拠点を目指します。
VOL.2
稲刈り
稲刈りからスタートという奇妙なスタートであるが、物事の始まりとはそんなものなのかもしれない。
稲を植えたことのない奴が、稲を刈る。
なんとも素人らしくていい。
これぞ1.5拠点の醍醐味である。
ともあれ、秋がそこまで来ているというのに今日はスカッと晴れて稲刈り日和だ。
太陽の光を受けて黄金色に輝く稲穂がなんとも美しい。
風が通り抜けると稲穂が倒れて風の通り道ができる。
ほぼ毎日お米は見ているのに、その原形を見ただけでこんなに感動するという現代のアンバランスさを感じながら支度を始める。
稲刈りと言えば今はほとんどがコンバインを使用するのに、今回使用するのはバインダーという機械。
そもそもコンバインが主流になったのは、刈ると同時に脱穀され、ワラは粉砕されて田んぼに撒かれるのでそのまま肥料になるとゆう超効率化されたマシーンだからである。
では、なぜそんな良いものを使わないのだろうか?
もうお分かりでしょう。
その超効率化されたせいで天日干しすることができなくなってしまうからだ。
でもこいつも侮るなかれ、刈り取った稲が一定の量になると自動的に麻紐に結ばれた状態でピョンと横に飛び出るのである。
まずバインダーが入り込めるようにと回り込めるように1反の4隅を手で刈る。
そしてバインダーで外側から1周ぐるっと廻るようにして5周ぐらい刈る。
今度は端から縦に刈っていき中央から刈って戻ってくる。。。
と色々書いたが要は田植えをした流れで刈ったほうが効率的だから良いよとゆう話。
田植えは縦には揃うが横には揃い難いとゆうのを理解すればその通りなのである。
刈っていると無数の虫やカエル達が一斉に引っ越しを始める。
その姿に可愛いさと申し訳なさを感じながら作業は進む。
何かの代用品かと思いきや天日干し専用のポール。
その名も稲架。
横に通すポールがまっすぐ水平になる様にセッティング。
これが意外と難しい。
バインダーから麻紐に結ばれて出てきたやつを拾い集めて掛けていく。
全ての束が同じ向きになるように二股に開いて掛けて、横に詰めてポンポンと根元を上から叩く。
そうすることにより綺麗に掛る。
綺麗に掛かっているとゆうことは効率よく掛かっている。
綺麗に効率よく掛かっているとゆうことは均一に日光が当たる。
1つ1つの束は軽いのにこれだけあると意外と重労働である。
終始ワラのいい香りに包まれながら、作業終了。
いつもご飯を食べているのに、知らないことばかりの1日だった。
知らないのにそれが出来ている。
それは必ず誰かがやってくれているから。
毎度気付かされる当たり前のこと。
それが1.5拠点生活。
ともあれ、台風が来ないことを祈り次回は脱穀!